【9月9日 AFP】ウクライナ東部での約5か月にわたる新露派武装勢力とウクライナ軍の戦闘についてロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領とウクライナのペトロ・ポロシェンコ(Petro Poroshenko)大統領が停戦を続けることで一致したにもかかわらず、欧州連合(EU)は8日、ロシアに対する新たな制裁を決めた。

 冷戦(Cold War)以来最悪の東西危機を終結させるために協力して対応にあたることをプーチン、ポロシェンコ両大統領が約束した直後、EU各国はロシアのエネルギーおよび防衛分野に対し新たな制裁を科すことに合意した。

 ただ、こうした措置は、EU官報に掲載されるまでは施行されず、これには数日かかる見込みだ。停戦が守られている間は、制裁発動が見合わせられる可能性もある。

 欧州理事会(European Council)のヘルマン・ファンロンパイ(Herman Van Rompuy)常任議長(EU大統領)は、「現地の状況によっては、EUは合意された制裁の一部またはすべてを見直す用意がある」としている。

 外交筋によると、新たな制裁では、ロシア最大の国営ガス会社と複数の防衛企業に対し、日常業務ときわめて重要な投資に要する資金調達を行うために欧州市場を利用することを禁止する。

 EUは、ウクライナ危機に関与している、あるいはプーチン大統領の政策において重要な役割を果たしているとみられるロシア政府関係者に対し、さらなる資産凍結と渡航禁止を科すことでも合意した。(c)AFP/Amelie HERENSTEIN with Dmitry ZAKS in Kiev