【9月4日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は3日、ウクライナ政府軍と親ロシア派武装勢力との和平に向けた行動計画を示し、5日までに双方がこれに合意することを期待すると述べた。

 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領率いる西側諸国首脳は4日の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で、ロシアの「侵略」に対抗して東欧での防衛力の強化計画を策定する予定だが、プーチン大統領によるこの突然の動きは、同会議の勢いをそぐ可能性がある。

 ウクライナのペトロ・ポロシェンコ(Petro Poroshenko)大統領によると、プーチン大統領との電話会談で両者は、7項目の行動計画に合意した。プーチン大統領が発表した1項目は、「ウクライナ南東部における(ウクライナ政府)軍と、武装反政府勢力による攻撃」の中止とされる。さらに計画には、ロシアの兵器と高度に訓練された準軍事部隊を密かに侵入させるために使用されているとの疑惑が上がっている親ロシア派支配下の国境地域への国際監視団の派遣も含まれている。

 プーチン大統領は、ベラルーシの首都ミンスク(Minsk)で5日に欧州の仲介によって開かれる交渉の席で、親露派勢力とウクライナ政府により最終合意が発表されることを期待していると述べた。

 一方、ウクライナのアルセニー・ヤツェニュク(Arseniy Yatsenyuk)首相は、プーチン大統領が示した行動計画について、「NATO首脳会談前に国際社会の目を欺き、欧州連合(EU)にとって不可避である対ロシア追加制裁の決定を回避を試みる」意図があると批判している。(c)AFP/Richard LEIN with Dmitry ZAKS