トレインサーフィンは、南アフリカやオーストラリアを中心に流行していて、危険行為を写したビデオがインターネット上にあふれている。これで命を落としたり重傷を負ったりすることも珍しくない。オーストラリアやインド、ロシア、米国など多くの国は、トレインサーフィンは「究極のスポーツ」、「勇敢な行為」だという若者の考えを払拭するため、法律で禁止する措置を取った。

 ロシアの若者に関する研究が専門の著名社会学者、アレクサンドル・タラソフ(Alexander Tarasov)さんは、トレインサーフィンについて、「スポーツでもないし、権力に逆らう手段でもない」と指摘する。

「ソ連時代には、(共産党青年組織の)コムソモール(Komsomol)が若者を管理し、彼らのためのスポーツや芸術活動を組織していた。現在は子どもたちのための(こういったプログラムが)何もない」

「国家にも社会にも、家族にも面倒をみてもらえない若者たちにとって、暇つぶしの方法なのだ」

(c)AFP/Anais LLOBET