【9月2日 AFP】海上自衛隊は横須賀基地に配備されている護衛艦で、上官の後藤光一(Koichi Goto)1等海曹(42)から繰り返しいじめを受けていた乗員の男性隊員が自殺していたことを認めた。

 海上自衛隊広報担当者によると、海自警務隊は2日、後藤1曹を書類送検した。 

 海上自衛隊トップの河野克俊(Katsutoshi Kawano)海上幕僚長は1日の記者会見で、自殺した部下の隊員に対し暴行を繰り返していた疑いで、後藤1曹の捜査を行っていることを明かし、「いじめに起因した自殺を防ぐことができなかったことは、痛惜の念に堪えない」と述べた。

 海自広報によると、30代とされる隊員は、後藤1曹から頭を殴られるなどの暴行や土下座を強要されるなど繰り返しいじめを受け、今年初めに自殺した。隊員の氏名は遺族の意向として公表していない。

 隊員は何度も退艦を求めたが後藤1曹のいじめは続き、隊員が最後に退艦を願い出た時、1曹は隊員をバケツを持ったまま立たせたという。隊員は翌日、自殺した。

 後藤1曹は「行き過ぎた指導だった」と暴行を認めているという。(c)AFP