【9月2日 AFP】フィリピン当局は2日、同国首都マニラ(Manila)のマニラ国際空港(Manila International Airport)の爆破未遂容疑で逮捕された容疑者3人は、中国大使館とマニラ首都圏最大規模のショッピングモールでの爆破も計画していたと発表した。

 フィリピンのレイラ・デリマ(Leila de Lima)法相は記者団に対し、1日にマニラ空港で爆発物を積んだ車が見つかり身柄を拘束された容疑者らは、中国への反感を誇示するために連続攻撃を計画していたと述べた。

「誤った意識を持った集団とみられる。容疑者たちはフィリピン国民の防衛者を名乗り、中国と(中国系フィリピン人の)財閥経営者らによる独占的なビジネス実践と違法採掘とを敵とみなしていた」とデリマ法相は語った。

 デリマ法相によると容疑者らは、南シナ海(South China Sea)での中国との領有権問題においてフィリピン政府が中国に対して「甘い」対応を取っているとして、特に怒りを募らせているようにみえたという。「容疑者らは中国との領有権問題においてフィリピン政府に強硬な態度を取るよう望んでいた」と、デリマ法相は述べた。

 また同法相によると容疑者たちは、中国あるいは中国系フィリピン人の経済界と関係のある建物への連続攻撃を1日に行う計画だった。「犯行グループは、1日に(マニラ首都圏の)パサイ(Pasay)にあるSMモールオブアジア(SM Mall of Asia)を爆破し、中国大使館と(建設・インフラ事業大手の)DMCIのビルへの攻撃も計画していた」とデリマ法相は述べた。逮捕された容疑者以外にもグループのメンバーがいる可能性もあるという。(c)AFP