【9月2日 AFP】メキシコ西部ハリスコ(Jalisco)州のカヒティトラン(Cajititlan)・ラグーン(潟湖)で今年に入り4度目の魚の大量死が発生し、1日には50トン余りの死骸が撤去された。

 大量死したのは「ポポチャ」と呼ばれる非食用の淡水魚で、地元当局は汚水処理プラントの過失による可能性もあるとみて調査を進めている。

 1日には地元トラホムルコ(Tlajomulco)市の漁業関係者約130人が死んだ魚をラグーンから撤去し、地面に埋める作業を行った。ハリスコ州環境局によると、撤去された魚は53トンに上る。地元の漁師、リゴベルト・ディアスさんは「仕事がなくなってしまうから、これ以上悪化しないでほしい」と語り、ティラピアなど食用の魚に被害が拡大することを懸念している。

 ハリスコ州のマグダレナ・ルイス(Magdalena Ruiz)環境長官によれば、同じラグーンで原因不明の魚の大量死が起きたのは今年4度目。同長官は1日、汚水処理プラントの過失による汚染の可能性は「否定できない」と述べた。

 しかし、トラホムルコ市当局は大量死の原因について、周期的に起こる水温の変化で水中の酸素量が減ったためだとしている。地元の漁師たちも、仮に汚染が原因ならば他の種類の魚も死んでいるとして、市の見解に同意している。(c)AFP