【8月29日 AFP】9月に開催される第17回アジア競技大会(17th Asian GamesAsiad)を主催する韓国は28日、北朝鮮が「一方的に」同大会への応援団派遣を見送るとしたことに対して、遺憾の意を表明した。

 韓国統一省の林丙哲(Lim Byeong-Cheol、イム・ビョンチョル)報道官は「北朝鮮の一方的な発表は、非常に遺憾である」と述べたが、再び韓国が北朝鮮に対して応援団の派遣を正式に要請することはないとしている。

 同報道官は「北朝鮮の応援団を歓迎する基本的な姿勢は変わらないが、先方の決断を尊重する」と述べた。

 北朝鮮の五輪委員会副委員長を務める孫光浩(Son Kwang-Ho、ソン・グァンホ)氏は、韓国側が北朝鮮の応援団派遣に不満を示したと主張しているが、この事実について同報道官は否定している。

 孫氏は26日夜、北朝鮮の朝鮮中央通信(Korean Central News AgencyKCNA)を通じて声明を発表し、「韓国側が、われわれの応援団派遣について難色を示したため、第17回アジア競技大会に派遣しないことを決めた」と述べた。

 同氏はまた、韓国側が北朝鮮の応援団を政治的プロパガンダの道具として利用し、同国で不協和音を作り出す陰謀を企てていると非難した。

 一方で孫氏は、9月19日~10月4日に韓国・仁川(Incheon)で開かれるアジア最大のスポーツイベントに、北朝鮮の選手団とスタッフを派遣することについては取り下げなかった。

 北朝鮮側は当初、350人の応援団を仁川に派遣する予定となっていた。(c)AFP