【8月28日 AFP】米人気テレビドラマ「ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア(The Sopranos)」の製作者が27日、主人公のマフィアのボス、トニー・ソプラノ(Tony Soprano)がシリーズ最終回で死んでいないことを明らかにした。

 2007年に放送されたシリーズ最終回は、トニーが米ニュージャージー(New Jersey)州のレストランで、妻と息子とともに夕食をとるシーンで突然終わる。当時、この突然の終わり方に対しては酷評の嵐が巻き起こった。

 そのあまりの突然さに、視聴者の一部にはテレビが壊れたと勘違いした人もいたとされる問題の最終回。直前のシーンでは、謎の人物が複数登場し、また急ぎ足でレストランに向かう娘の姿が描写されるなど、6シーズン続いたドラマを視聴者を混乱させたまま終了するのはどうかとの批判の声が、一部評論家から上がっていた。

 実際に──もちろんフィクションの世界の話だが──何が起きたのかは、これまで謎のままだった。

 しかし同シリーズの製作者、デービッド・チェース(David Chase)氏はこのたび、ブログサイトVox.comとのインタビューで、この最終回をめぐる「重要な事柄」を明らかにした。

 インタビューの最中、トニーの身に何が起きたかを繰り返し質問され、「なぜそんなことばかり聞くんだ?」とインタビュアーに対して苛立ちをあらわにしていたチェース氏だったが、何度目かの質問ではついに「いや、死んでいない」とあっさり答えたという。

 この発言により、同シリーズが再びお茶の間に登場する可能性も否定できなくなったとも言えるが、主人公のトニーを演じた米俳優ジェームズ・ガンドルフィーニ(James Gandolfini)さんが2013年6月に51歳で急死していることから、その可能性は極めて低いとみられる。(c)AFP