【8月27日 AFP】イスラエルとパレスチナは26日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)における長期的な停戦に合意した。これにより、50日間にわたり続き過去10年間で最悪規模となった衝突は終結し、ガザは祝賀ムードに包まれた。

 ガザでの戦闘の即時停止を含む停戦合意はグリニッジ標準時(GMT)の同日午後4時(日本時間27日午前1時)に発効。パレスチナ側はこの停戦を「恒久的」と位置付け、イスラエル高官は「無条件かつ無期限」と表現した。

 先月8日から続いた衝突では、パレスチナ側の2143人、イスラエル側の69人が死亡。イスラエル側の死者には、停戦発効直前に迫撃砲を受けて死亡した1人も含まれている。

 AFP特派員らによると、停戦発効を受けてパレスチナ人数千人がガザ市(Gaza City)の街頭に出て、空に向かって祝砲を撃つ人の姿も見られ、その中にはガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)の戦闘員らもいたという。

 各地のモスク(イスラム礼拝所)では拡声器を使って祝賀の唱句「神は偉大なり」を流し、ガザ地区の人口180万人のうち4分の1が避難を強いられた7週間に及ぶ衝突の終結を歓迎した。

 仲介に当たったエジプトの外務省は声明で、包括的な停戦に加え、イスラエルとパレスチナ双方が「人道援助と救援・再建物資の搬入が迅速に進むよう、イスラエルとガザ間の検問所を一斉に開放する」ことに合意したと発表。さらに、「停戦発効から1か月以内に、その他の懸案事項に関する間接的な交渉を再開する」ことにも言及している。(c)AFP/Mai YAGHI