【8月23日 AFP】米ミズーリ(Missouri)州セントルイス(St. Louis)郊外グレンデール(Glendale)市の警察は22日、黒人青年が警官に射殺されたことに抗議するデモ参加者らを侮辱するような発言をしたとして、所属する警察官1人を停職処分にしたと発表した。

 停職処分を受けたのはグレンデール市警察に勤務するマイケル・パパート(Michael Pappert)氏。同じセントルイス郊外のファーガソン(Ferguson)で銃を所持していなかった黒人青年マイケル・ブラウン(Michael Brown)さんが白人警官に射殺された事件への抗議活動が続く中、フェイスブック(Facebook)に書き込んだコメントが問題視された。

 パパート氏は17日以降に書き込んだ少なくとも5件のコメントの中で、「もうデモ参加者たちにはうんざりだ。社会のお荷物で、地域社会にとって破滅のもとだ。(デモが始まった)最初の夜に、狂犬病の犬みたいに殺しておくべきだった」などと書き込んでいた。

 また、2013年のボストン・マラソン(Boston Marathon)爆破事件を引き合いに出し、「バックパックを背負ったイスラム教徒はどこにいるんだ。今ここに必要なのに」という書き込みもしていた。

 グレンデール市警察は22日に一連の投稿の内容を確認したことから処分を決めたと説明し、「この問題を非常に重く受け止めている。徹底的な内部調査を実施し、こうした書き込みが行われた原因を明確にする」と述べた。さらにグレンデールの市当局と警察は、同氏の見解をまったく共有していないと強調した。また、抗議デモによって中断される恐れがあることから、近隣住民が集まって屋外で行う予定だったパ―ティ―を中止したことも明らかにした。グレンデールの人口は約6000人で、その97%が白人。

 報道カメラマンの一部は、デモ参加者らの群衆整理のため、セントルイス周辺地区からファーガソンに集められた数百人の警官の中にパパート氏がいたことを記憶していた。あるカメラマンは、同氏が警棒で記者らを脅していたことを覚えており、「今にも殴りかかってきそうだった」と話した。(c)AFP/Robert MACPHERSON