【8月21日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配しているイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)の軍事部門は20日、エジプトの首都カイロ(Cairo)でイスラエルと行っていた停戦交渉の終了を宣言した。また、イスラエルへの攻撃を強化する構えを示し、外国の各航空会社に対しテルアビブ(Tel Aviv)便の運航を中止するよう警告した。

 パレスチナ側は19日、9日間の停戦を破りイスラエル南部をロケット弾で集中攻撃。イスラエル側は報復としてF16 戦闘機による空爆を実施し、パレスチナ側の医療関係者によるとこれまでにガザ住民20人が死亡した。死者にはハマス軍事部門のモハメド・デイフ(Mohammed Deif)最高司令官の妻と7か月の息子も含まれている。

 ハマス軍事部門のスポークスマンは、ハマスが運営するアルアクサ・テレビ(Al-Aqsa TV)の放送で「われわれは国際線運航の航空会社に対し、21日午前6時(日本時間同日午後12時)よりベングリオン国際空港(Ben Gurion International Airport)への飛行を中止するよう警告し強く要求する」と述べた。

 スポークスマンはさらに、ハマスはエジプトの仲介によるイスラエルとの永続的停戦に向けた交渉努力を放棄すると語った。「われわれはパレスチナ代表にカイロ(Cairo)から即時引き揚げ、戻らないよう求めている」「敵はわずかな要求に基づく停戦合意の絶好の機会を失った。今日よりその代償を支払うことになるだろう」(c)AFP/Jennie MATTHEW