【8月20日 AFP】2004年のインド洋大津波で流され、死亡したと思われていた娘と6月に10年ぶりの再会を果たしたインドネシアの夫婦が、今度は同じく流されて行方が分からなくなっていた息子とも再会することができた。この夫婦が19日、明らかにした。

 母親のジャマリヤ(Jamaliah)さんと父親のセプティ・ランクティ(Septi Rangkuti)さんはその前日に、行方不明になっていた息子と涙の再会を果たし、10年ぶりに家族全員が揃った。

 今は17歳になったアリフ・プラタマ・ランクティ(Arif Pratama Rangkuti)さんは、2004年12月26日、インドネシア最西部アチェ(Aceh)州で17万人以上の犠牲者を出した大津波が自宅を襲った時、当時4歳の妹ラウダトゥル・ジャナ(Raudhatul Jannah)さんと一緒に波にのまれた。

 ジャナさんは、アチェの村で今年6月にジャマリヤさんの親類によって目撃され、親子は奇跡的な再会を果たしていた。この再会が大きく報道されたことで、今度は息子が戻ってきたと夫婦は語った。

「本当に私たちの息子です。今、家に連れて帰る準備をしているところです」とAFPの取材に語ったジャマリヤさん。息子については、数年間にわたりスマトラ(Sumatra)島で路上生活をしていたと説明した。

 アリフさんが見つかったのは、西スマトラ(West Sumatra)州パヤクンブ(Payakumbuh)。テレビでアリフさんの10年前の写真を見た地元住民が、自身が経営するインターネット・カフェで寝泊まりしている青年と似ていることに気付き、家族に連絡したという。(c)AFP