【8月13日 AFP】国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)は12日、今後35年以内に世界人口の4分の1をアフリカ人が占めるようになると発表した。アフリカ大陸では現在、出生率の急増が続いている。

 ユニセフは南アフリカ・ヨハネスブルク(Johannesburg)で発表した報告書の中で、高い出生率に加えて出産適齢期の女性の数が増加することにより、同地域では2050年までに生まれる新生児の数が20億人に達すると述べている。

 同報告書によると「現在の傾向に基づくと、35年以内に100人中25人がアフリカ人になる」という。

 また2050年までに、世界の5歳未満の子どもの4割がアフリカ大陸生まれになる。

 同地域で最も人口の多いナイジェリアは2050年までに、その出生数が世界の1割に達する見込みだ。

 現在12億人とされているアフリカの人口は2015年~2050年までに倍増し、2100年までには42億人に達する推計だという。

 出生率の急増により、人口の過密状態がさらに増すことになる。2050年の世界の人口密度は、1950年比で10倍となり、1平方キロ当たり80人に達する見込みだ。だがこれでもアジア地域での現在の数字に比べるとかなり低い。

 だがアフリカでの子どもの生存をめぐっては依然として厳しい状況が続いており、11人に1人は、5歳を前に死亡している。世界の子どもの死亡件数の半数以上はアフリカの子どもだ。

 ユニセフはまた、アフリカの未成年者10人中3人が「先行きが不安定で紛争の影響下にある状況」の中で暮らしていることを指摘し、これら子どもたちへの投資を増やすよう各国政府に呼び掛けている。(c)AFP