【8月13日 AFP】1日に4マイル(約6.4キロ)以上走ると、健康的ではない──どの程度から運動が「やり過ぎ」になるかを調査した研究論文が12日に発表された。

 研究は、心臓発作を経験したことのある2400人を対象に行われ、運動量と比例して心臓発作による死亡リスクが減少することが確認された。しかし「ある点」を境に、運動によって得られる恩恵が少なくなることがわかった。

 研究によると、週30マイル(約48キロ)以上のランニングおよび週46マイル(約74キロ)、1日6.5マイル(約10キロ)以上のウオーキングがその「境界線」だったという。

 ローレンス・バークリー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)のポール・ウィリアムス(Paul Williams)氏と、ハートフォード病院(Hartford Hospital)心臓病科のポール・トンプソン(Paul Thompson)氏によると、高いレベルの運動と心血管系リスクには、統計的に有意な関係があることが明らかになった。

「調査結果が示すのは、ランニングやウオーキングは無限に恩恵をもたらすのではなく、一定レベル以上になると、例えば週30マイル(約48キロ)以上のランニングは、危険性を大幅に高める」

「競技のランニングも急性事象のリスク増加を示している」

 同時に、この研究は心臓発作の生存者を対象にしたものなので、統計結果は集団全体には一般化できない可能性があるともしている。

 専門家は一般的に、週2時間30分程度の適度な運動、または週75分程度の激しい運動を心臓および体の健康のために奨励している。

 同研究は論文審査のある米医学専門誌「メイヨー・クリニック紀要(Mayo Clinic Proceedings)」に発表された。(c)AFP