【8月6日 AFP】西アフリカ・シエラレオネは5日、エボラ出血熱患者が医師の同意なしに親族や友人らによって病院から連れ戻されるのを防ぐため、軍の部隊を派遣した。大統領の側近がAFPに明らかにした。

 シエラレオネでは国別症例数としては最多の646件が確認されており、うち273人が死亡している。しかし同国では、不信の念にかられた親族らが病気をうつす可能性が極めて高い患者らを病院から連れ出し、自分たちの村で死を迎えさせる事例が発生。それによって多数の住民が患者と接触している恐れがあり、感染防止の努力が阻害されている。

 シエラレオネ、リベリア、ギニアにまたがる広大な森林国境地帯に生活する先住民の多くは、自分たちを支配するためにエボラウイルスが外部から意図的に持ち込まれた、あるいは欧米によってねつ造された作り話だと信じているとされる。(c)AFP