【8月4日 AFP】ウクライナ東部各地で3日、政府軍と親ロシア派武装集団との戦闘により、合計で少なくとも民間人10人が死亡した。

 政府軍が包囲する親露派の拠点ドネツク(Donetsk)市の副市長はAFPの取材に対し、同市郊外の住宅地で起きた銃撃戦により民間人6人が死亡、13人が負傷したと語った。

 また同じく親露派の拠点となっているルガンスク(Lugansk)とゴルロフカ(Gorlivka)の地元当局によると、砲撃や衝突により両市合わせて4人が死亡、24人が負傷。3か月以上に及ぶ内戦の犠牲者は少なくとも1150人に上り、その大半が民間人となっている。

 政府軍による封鎖に直面しているルガンスクの市長は、電気が止まり、水と燃料の供給が底を突いているため、42万人の市民に「人道上の惨事」が迫っていると警告している。

 一方、ウクライナ東部で撃墜されたマレーシア航空(Malaysia Airlines)MH17便の墜落現場に入ったオランダとオーストラリアの両警察からなる合同調査団は3日、3日目となる未収容の遺体捜索作業を終えた。

 オランダ側の責任者によると、調査団は墜落現場を5区画に分けて作業を進めており、そのうちの1区画の捜索を終えたという。

 調査団は約20平方キロに散らばった遺体の収容と所持品の回収を続けており、捜索完了には3週間ほどかかる見込みという。これまでに合計220の遺体が身元確認のためオランダに搬送されている。(c)AFP/Anna MALPAS with Sergey BOBOK in Kharkiv