【7月29日 AFP】ウクライナ東部の親ロシア派武装勢力が支配する地域で撃墜されたマレーシア航空(Malaysia Airlines)MH17便のブラックボックスを解析した結果、爆発したミサイルの破片による機体の損傷が墜落の原因だったことが分かったと、ウクライナ当局者が28日、明らかにした。

 ウクライナ安全保障国防会議のアンドリー・リセンコ(Andriy Lysenko)報道官は、国際調査チームによる分析結果として、「爆発したロケット(ミサイル)の複数の破片が機体にミシン目のような穴を開け、大規模な爆発的減圧が起きたことが、機体の破壊と墜落の原因だったということが、フライトレコーダーから取得したデータで示された」と述べた。

 ウクライナ政府と欧米諸国は、MH17便を撃墜したのは親ロシア派の武装勢力だと主張している。同便のブラックボックスは、墜落現場を掌握する親ロシア派によってマレーシア当局に引き渡され、英国に運ばれて解析が行われていた。

 調査を主導するオランダ当局は、ウクライナ政府が発表した最新情報を認めることを拒否し、「何が起こったのかについてのさらに完全な理解が得られることを待っている」と述べている。また調査に参加するロシア専門家チームの責任者は、リセンコ報道官が調査チームの許可を得ずに分析結果を公表したことを批判した。(c)AFP