【7月29日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は28日、火星探査車オポチュニティー(Opportunity)が、地球以外の天体に到達した探査車の走行距離記録を更新したと発表した。

 2004年に火星に到着したオポチュニティーは、太陽光を動力として、これまでに火星の地表を40キロにわたり走行。旧ソ連の探査車ルノホート2号(Lunokhod 2)が月面で作ったこれまでの記録を破った。

 NASAによると、1973年1月15日に月面に降り立ったルノホート2号は、5か月足らずで39キロを走行した。同号の走行記録は、NASAの無人月探査機「ルナー・リコネサンス・オービター(Lunar Reconnaissance OrbiterLRO)」が撮影した同号の足取りを捉えた画像を使って行われた最近の分析の結果、判明したという。

 NASAジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory)の火星探査車プロジェクト責任者、ジョン・カラス(John Callas)氏は今回の記録更新について、「オポチュニティーが約1キロの走行を目的に作られ、長距離の走行用には設計されていなかったことを考えると、これは非常に驚くべきことだ」と話している。(c)AFP