【7月26日 AFP】アフリカで最も人口が多いナイジェリアは25日、旧首都のラゴス(Lagos)の病院で隔離されていたリベリア人1人がエボラ出血熱で死亡したと発表した。今年1月にエボラ出血熱の流行が始まった西アフリカで、この病気による死者が出たのは4か国目。

 世界保健機関(World Health Organization, WHO)が25日に公表した今月20日現在の新データによると、ナイジェリアでの死亡者発表より前の時点で死亡者の数は660人に上っている。

 今月18日から20日までの間に記録された死亡者は、シエラレオネの13人、リベリアの11人、ギニアの4人の計28人。同期間に新たに発症した人は45人だった。

 ギニアの新たな発症者は5人で、エボラ出血熱が流行している国の中で最も少なかったが、死亡者は依然として最も多い。今回の流行が始まった今年1月以降、ギニアでは415人が発症し、314人が死亡している。

 シエラレオネの新たな発症者は12人で、これまでの発症者はギニアを上回る454人となり、219人が死亡した。リベリアの新たな発症者は28人で、累計発症者は224人となり、127人が死亡した。

 エボラウイルスは出血熱の病原ウイルスのひとつ。コンゴ民主主義共和国の小さな川の名から名付けられたこの熱帯性ウイルスには、治療薬もワクチンも存在していない。(c)AFP