【7月24日 AFP】インドで脳炎(Encephalitis)の感染が拡大しており、これまでに150人以上が死亡した。死者はさらに増える恐れがある。当局者が23日、述べた。

 脳炎は蚊によって媒介されるウイルスによる感染症で、脳に炎症を起こし頭痛や発作、発熱などの症状がみられ、脳に後遺症を残すことがある。

 医療教育責任者のスシャンタ・バネルジー(Sushanta Banerjee)氏によると、インド東部の西ベンガル(West Bengal)州でこれまでに約100人が死亡した。モンスーンの季節が始まり蚊が大量繁殖する6月以降の死者が大半という。

 一方、保健当局者によると、北東部のアッサム(Assam)州では300人以上が脳炎のウイルスに感染し、56人が死亡した。

 バネルジー氏によると、西ベンガル州では薫蒸による蚊の駆除を増やすとともに住民への保健教育を推進している。

 インドでは毎年子どもを中心に多くの人々がさまざまな感染症により死亡しているが、西ベンガル州で大きな被害が出るのはまれ。脳炎は蚊によってブタなどから人に感染するが、当局者らは西ベンガル州で最も感染者数が多い地域でブタが飼育されていたことを指摘している。(c)AFP