【7月23日 AFP】欧州サッカー連盟(Union of European Football Associations、UEFA)は22日、昨季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2013-14)準々決勝で、チェルシー(Chelsea)ファンの身体障害者に向けてサポーターから侮辱する発言があったとして、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)に対し、スタジアムの一部閉鎖処分を科した。

 UEFAは、PSGに1試合の本拠地パルク・デ・プランス(Parc des Princes)一部閉鎖を言い渡したことを明らかにしている。

 UEFAは「今回の処分は、チェルシーファンに対して、PSGの一部サポーターから差別行為があったことによるもの」と発表しており、処分はPSGのホームで開催されるUEFA主催試合で適用される。

 今季のチャンピオンズリーグでPSGはグループリーグからの出場が決まっており、処分が実行されるのは9月以降になる。

 PSGが3-1で勝利を収めた4月2日の準々決勝第1戦で、試合を観戦した身体障害者のチェルシーファンは、PSGサポーターからつばを吐かれたり、プラスチックのボトルを投げつけられたりする差別行為を受けていた。

 車いすで試合を観戦したチェルシーのサポーターは、英国放送協会(BBC)に対し、「まるで地獄にいるようだった」と振り返っている。

 チェルシーは4月8日に本拠地スタンフォード・ブリッジ(Stamford Bridge)で行われた第2戦に2-0で勝利し、アウェーゴールでPSGを敗退に追いやった。

 今年5月に当時雇用年金省で障害者担当大臣を務めていたマイク・ペニング(Mike Penning)氏は、UEFAに対して今季のチャンピオンズリーグからPSGを追放することを検討するよう求めていた。

 ペニング氏は当時、BBCに対して、「障害があったとしてもファンはファンだ。彼らはどんな差別的扱いも受けてはならない。ほかの皆と同じように、試合を楽しまなければならない」と語っていた。(c)AFP