【7月23日 AFP】人々がセレブの話題にとりつかれ、人気タレントが次から次へと入れ替わる日本では今、外国人と日本人の血を引く芸能人たちが、ポップカルチャーのDNAを変えつつある。その先頭に立っているのが、ファッションアイコンのローラ(Rola)だ。

 ベンガル人、日本人、そしてロシア人の血を引くこの快活な24歳がテレビに映らない日はない。いわばマーケティング戦略上の金の山であるローラは、さまざまな企業CMや巨大な広告看板、雑誌の表紙、さらには自動販売機でも、そのくりくりした目とおちゃめに頬を膨らませた表情を見せている。

 9歳で日本に定住したローラは、その子どものような率直さで日本社会を支配している厳格なしきたりをもばっさり斬り捨て、芸能界に新風を吹き込んだ。

 ローラはAFPの取材に対し「敬語じゃないと言われても何も気にしなかったの。相手を見下しているわけじゃないから。お笑い系とかでもなくて、私の中では普通のこと、自然のまま。みんなもっとフレンドリーに心を開いてくれたらいいな、もっと明るくなったらいいなという思いがすごくあったの」と語った。

 しかしバリアを取り払いつつあるのはローラの奇抜な愛らしさだけではない。これまで日本の芸能界は、ほぼ単一民族の社会・文化を色濃く反映してきた。しかし今や、ローラのような人々がそれを一新し始めている。