【7月22日 AFP】米名門大学の医療機関で婦人科医が多数の女性患者を盗撮していた事件をめぐる訴訟で、医療機関側が被害者らに1億9000万ドル(約193億円)を支払うことで和解に達した。原告側弁護士が21日、明らかにした。

 医学部に定評がある米ジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)系列の医療機関で婦人科の地域診療を担当していたニキータ・レビー(Nikita Levy)医師は、カメラが仕込まれたペンなどの監視機器で診察中の女性患者を盗撮した疑いが持たれていたが、疑惑が発覚した2週間後の2013年2月に自殺している。

 事件をめぐっては少なくとも8500人の女性らが、同大系列の病院や医療機関を管轄する米メリーランド(Maryland)州ボルティモア(Baltimore)の持ち株会社、ジョンズ・ホプキンス・ヘルス・システム(Johns Hopkins Health System)を相手取り集団訴訟を起こしていた。

 原告側弁護士の発表声明によると、1億9000万ドルの和解案が市の巡回裁判所によって認められた。この金額は、医師の不正行為に関する訴訟の和解金としては米史上最高規模とみられる。(c)AFP