【7月23日 AFP】2014ツール・ド・フランス(2014 Tour de France)は22日、第16ステージ(カルカソンヌからバニェール・ド・リュションニーム、237.5キロメートル)が行われ、チーム・サクソ・ティンコフ(Team Saxo-Tinkoff)のマイケル・ロジャース(Michael Rogers、オーストラリア)が通算10回目の出場でツール初勝利を挙げた。

 UCIロード世界選手権(UCI Road World Championships)の個人タイムトライアルで3度の優勝を誇るロジャースは、終盤に一人抜け出して237.5キロメートルに及ぶ長距離ステージを制した。

 薬物検査で陽性反応が出たことによる出場停止から復帰したあと、5月に行われた第97回ジロ・デ・イタリア(2014 Giro d'Italia)でステージ2勝を挙げたロジャースは、ベテランらしいしたたかさをみせ、逃げの集団から一人抜け出すと、最後はチーム・ユーロップカー(Team Europcar)のトマ・ヴォクレール(Thomas Voeckler、フランス)に9秒差をつけてフィニッシュした。

 ステージ3位には、スカイ(Sky Pro Cycling)のヴァシリ・キリエンカ(Vasili Kiryienka、ベラルーシ)が入った。

 アスタナ(Astana Pro Team)のヴィンセンツォ・ニバリ(Vincenzo Nibali、イタリア)は、モビスター・チーム(Movistar Team)のアレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde、スペイン)に4分37秒差の総合首位を維持している。

 この日の最大の敗者は、アージェードゥゼル・ラ・モンディアル(AG2r - La Mondiale)のロマン・バルデ(Romain Bardet、フランス)となった。バルデは1級山岳のポール・ド・バレス(Port de Bales)の上りで脱落し、総合優勝争いから後退した。

 バルデがタイムを1分50秒失ったことで、FDJ・ビッグマット(FDJ- BigMatt)に所属する24歳のティボー・ピノ(Thibaut Pinot、フランス)が総合4位から3位に、バルデのチームメートで37歳のジャンクリストフ・ペロー(Jean-Christophe Peraud、フランス)が同6位から4位に順位を上げている。

 バルデは総合3位から5位に後退し、総合首位ニバリとの差は6分40秒まで広がったが、それ以上に痛手となったのは、前日まで16秒差をつけてリードしていたピノを、現在は1分34秒差で追う立場になったことだ。

 そのほかの選手では、BMCレーシングチーム(BMC Racing Team)のティジェイ・ヴァン・ガーデレン(Tejay Van Garderen、米国)が、メーン集団に約3分30秒遅れでフィニッシュし、総合の表彰台入りまでの差はおよそ4分に広がっている。(c)AFP