【7月17日 AFP】ヨルダンへ国外避難しているシリア難民の中で、貧困や性的暴力から身を守るために幼くして結婚する少女たちの数が倍増している。

 子ども支援の国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン(Save the Children)」が発表した「Too Young to Wed(若すぎる結婚)」と題する報告書によると、シリアで2011年に武力衝突が勃発する以前は、子どもの結婚は同国の結婚全体の13%だった。しかし「内戦が始まって以降、ヨルダンにいるシリア難民の少女の間では、幼くして強制され結婚する例が倍増している」という。そうした少女たちの48%は、自分よりも10歳以上年上の男性との結婚を強いられている。

 国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)が16日に発表した統計によると、ヨルダンにいるシリア難民の間で子どもの結婚率は、2012年には18%、13年には25%に上昇し、今年1~3月の調査では32%に跳ね上がっていた。

 報告書は「18歳以前に結婚する少女たちは、他の少女よりも家庭内暴力を経験する傾向が高く、また性と生殖に関する健康のケアを受ける機会が限られており、妊娠した場合には身体的に若すぎ危険にさらされる可能性が極めて高い」と警告している。

 ヨルダンには60万人を超えるシリア難民が退避している。シリア難民の少女たちは、裁判所の承認があれば18歳未満でも結婚できる。ヨルダン政府の統計によると、シリア難民の少女の結婚が届けられた件数は、11年には42件だったが、13年には735件だった。(c)AFP