【7月17日 AFP】ブラジルサッカー連盟(Brazilian Football Confederation、CBF)は、自国開催となったW杯ブラジル大会(2014 World Cup)で散々な結果に終わり、代表監督を辞任したルイス・フェリペ・スコラーリ(Luiz Felipe Scolari)氏の後任探しを本格化させている。

 スコラーリ氏はブラジル代表での第一次政権でロナウド(Ronaldo)、リバウド(Rivaldo)、ロナウジーニョ(Ronaldinho)を擁し、2002年のW杯日韓大会では決勝でドイツを破った。

 しかし、セレソン(ブラジル代表の愛称)での第二次政権では、ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)のけがに見舞われると、準決勝ではドイツの強力な攻撃を止めることができず、試合も1-7で大敗した。

 準々決勝ではコロンビアから勝利を収めたブラジルだったが、ネイマールが腰椎骨折で戦線離脱を余儀なくされると、続くドイツとの試合では跡形もなく粉砕された。

 そしてブラジルは3位決定戦でオランダに0-3で敗れると、スコラーリ監督とスタッフは進退伺を提出し、CBFは14日に彼らの辞意を受け入れた。

 CBFは現在、ブラジル代表チームを立て直すことができる世界有数の名将を必要としている。

 CBFのホセ・マリア・マリン(Jose Maria Marin)会長は、すでに年内限りの退任が決まっており、後継者にはマルコ・ポーロ・デルネロ(Marco Polo Del Nero)氏が決定しているが、デルネロ氏は70歳のため、若返りとはほど遠い。

 実際、元ブラジル代表ストライカーで現在は国会議員を務めているロマーリオ(Romario)氏は16日、「この男が組織を変えることができると思うか?彼には不可能だと私は確信している」と述べ、不満をあらわにしていた。

 ブラジル代表はチリで開催されるコパ・アメリカ(2015 Copa America)を2015年に控えており、次期監督は、カンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)1部のコリンチャンス(Corinthians)を率いた実績を持つ53歳のチッチ(Adenor Leonardo Bacchi aka Tite)氏が有力とされている。

 また、通算4度の国内リーグ優勝を誇る58歳のムリシー・ラマーリョ(Muricy Ramalho)氏も、経験豊富な指揮官として代表監督の候補に挙げられている。

 現在サンパウロFC(Sao Paulo FC)を率いているラマーリョ氏は、解任されたドゥンガ(Dunga)氏の後任として2010年にブラジル代表監督のオファーを受けていたが、当時ラマーリョ氏が指揮を執っていたフルミネンセ(Fluminense)が監督就任を認めなかった。

 ラマーリョ氏はまた、2011年にネイマールが在籍していたサントスFC(Santos FC)でリベルタドーレス杯(Copa Libertadores de America)を優勝している。