【7月16日 AFP】クロアチア議会(定数151)は15日、同性カップルを人生のパートナーとして登録することを認める長く待ち望まれてきた法案を可決した。これにより同性カップルも、養子を取ることを除けば異性カップルと同じ権利を享受できるようになる。

 採決結果は賛成95、棄権10で反対票はなかった。強力なローマ・カトリック教会の影響が強く、保守派が多数を占めるクロアチアで同法が可決されたことを同性愛者の権利向上を求める活動家らは歓迎している。

 同国では昨年、教会が支援する団体の働き掛けで実現した国民投票で、結婚の定義を「男女間の結びつき」とする憲法改正案が承認されていた。

 しかしゾラン・ミラノビッチ(Zoran Milanovic)首相の中道左派政権は、同性愛者の権利向上に取り組む姿勢を示し、同性カップルを「人生のパートナー」として登録することを可能にする法案を採択していた。

 昨年の国民投票を実施に導いた団体「家族の名において(In the Name of the Family)」はこの新法を、「誠実さと民主主義の基本的なルール、そしてクロアチア憲法に反する」ものだと強く批判している。(c)AFP/Lajla VESELICA