【7月12日 AFP】ローマ法王庁(バチカン)は11日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)での紛争がエスカレートし、ウクライナでの殺し合いが続く中で13日に行われるサッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)決勝戦の間、世界で起きている戦争を停止するようソーシャルメディアで呼びかけた。呼びかけには「#pauseforpeace」のハッシュタグが付けられた。

 法王庁文化評議会(Pontifical Council for Culture)は声明で、「信者たちは7月13日の日曜日の試合の前後に、世界中で戦争と騒乱の中にある人々を思い起こすための祈りの時間をとることを求めている」と呼びかけた。

 同声明によると、ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)のマラカナン・スタジアム(Maracana Stadium)で黙とうを行うよう求めている人たちもいるが、国際サッカー連盟(FIFA)からはこれについての公式な発表はない。

 文化評議会のメルチョル・サンチェス・デ・トカ・イ・アラメダ(Melchor Sanchez de Toca y Alameda)次官補は、「スポーツは宗教行事に伴って生まれた。スポーツ行事は戦争を止める平和のひとときだ。オリンピック開催時の停戦のように」と述べた。「W杯でも、小休止や黙祷、平和のための停戦があってもいいではないか」

 競技者と観客が無事に競技場に来ることができるよう五輪期間中に停戦を呼びかける伝統は紀元前9世紀にさかのぼる。国際オリンピック委員会(International Olympic CommitteeIOC)はその習慣を継続し、世界で平和への活動を奨励している。(c)AFP