【7月11日 AFP】行列に割り込んだ代償は高くつく――米テキサス(Texas)州オースティン(Austin)にある有名なバーベキュー・レストラン「フランクリンズ(Franklin's)」を10日に訪れたバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は、この手痛い教訓を学ぶこととなった。

 肉好きたちの楽園として知られる同店は、入店まで2~3時間待ちということもざらにある人気店。しかし、昼食に立ち寄ったオバマ氏は、申し訳なさそうにしながらも「大統領特権」で列をスキップした。

 その代わり、注文カウンターの前で隣になった家族連れにランチをおごると申し出たオバマ大統領だったが、そこで絶句する羽目に。

「ちょっと待って。一体、何人分頼むの?」

 大統領が苦笑した相手は、州内ヒューストン(Houston)から来ていたブルース・フィンスタッド(Bruce Finstad)さんと地元オースティン在住の娘フェイスさんの一家だ。またとない大統領の申し出に乗じ、牛肉3ポンド(約1.4キロ)、スペアリブ2ポンド(約900グラム)、七面鳥とソーセージ0.5ポンド(約230グラム)ずつを注文した。

 大統領スタッフの分も合わせ、テーブルに届いた会計は300ドル(約3万円)を超えたが、オバマ氏がポケットからおずおずと取り出したのは20ドル(約2000円)札数枚のみ。仕方なく、クレジットカードで会計を済ませた。

 店ではこの日、大統領が順番待ちを飛ばしたことについて客たちにアンケートを実施。最近支持率が低迷しているオバマ氏だが、ここでは賛成145、反対55で圧倒的な支持を得た。(c)AFP