【7月11日 AFP】サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)準決勝のブラジル戦で、W杯の歴代得点記録を更新する通算16得点目を決めたドイツ代表のミロスラフ・クローゼ(Miroslav Klose)が10日、「16クラブ」の新規創設を喜ぶ一方で、アルゼンチンとの決勝に敗れれば、それは何の意味も持たないと語った。

 36歳のクローゼは、ドイツが7-1でセレソン(ブラジル代表)を粉砕した8日の準決勝で、元ブラジル代表のロナウド(Ronaldo)氏と並んでいたW杯の歴代最多得点記録を更新した。

 13日にリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)のマラカナン・スタジアム(Maracana Stadium)で行われるアルゼンチンとの試合は、クローゼにとって自身2度目のW杯決勝となる。横浜で行われた12年前のW杯日韓大会の決勝でドイツは、ブラジルに0-2で敗れている。

 クローゼは「僕はロナウド氏を抜いてW杯の歴代最多得点者になったけれど、それはまた別の日に話題にすべきことだ」とコメントした。

「今はアルゼンチン戦に向けて集中しているし、決勝で負けることがあれば、最多得点記録を更新した喜びも大きく吹き飛んでしまう」

 W杯通算15得点でこれまでの最多記録保持者だったロナウド氏は、ドイツが2-2で引き分けたグループリーグのガーナ戦で、クローゼが自身の記録に並ぶと「僕たちだけのクラブへようこそ」という言葉で同選手を祝福していた。

 イタリア・セリエAのラツィオ(SS Lazio)でプレーするクローゼは、ロナウド氏が今もイタリアではサッカーの神様として扱われていると称賛し、また野心あるストライカーたちが未来のW杯を戦うなかで、自身が創設した会員限定クラブに入会してくることを歓迎すると語った。

 セリエAのインテル(Inter Milan)とACミラン(AC Milan)でプレーしたロナウド氏について、クローゼは「一流のストライカーだ。僕は現在イタリアでプレーしているけれど、今もみんな、イタリアサッカーを彩った最高の選手は彼だと言っている」とコメントした。

「プレーを見たことがあるけれど、その意見には賛成するしかないね。僕が見てきた中で最強の選手で、素晴らしい個性を持っていた」

「自分の母国で記録を破られたことを、悔しく思っているにちがいない」

「彼は僕の『15クラブ』入会を歓迎してくれた。僕に言えるのは、ミロスラフ・クローゼの『16クラブ』は最高で、入ってくれるなら誰でも歓迎するということだけだ」

(c)AFP