【7月11日 AFP】2014ツール・ド・フランス(2014 Tour de France)は10日、第6ステージ(アラスからランス、194キロメートル)が行われ、ロット・ベリソル・チーム(Lotto Belisol Team)のアンドレ・グライペル(Andre Greipel、ドイツ)がステージ優勝を飾った。

 最初の4ステージ中3勝を挙げたジャイアント・シマノ(Giant-Shimano)のマルセル・キッテル(Marcel Kittel、ドイツ)に続き、この日もドイツ勢が印象的な走りを見せてステージを制した。

 2位にはカチューシャ・チーム(Katusha Team)のアレクサンダー・クリストフ(Alexander Kristoff、ノルウェー)、3位にはアージェードゥゼル・ラ・モンディアル(AG2r - La Mondiale)のサミュエル・ドゥムラン(Samuel Dumoulin、フランス)が入った。

 アスタナ(Astana Pro Team)のヴィンセンツォ・ニバリ(Vincenzo Nibali、イタリア)が総合首位を守り、残りの総合争いの面々も、レース終盤に人数の減った集団の中で、安全にフィニッシュした。

 石畳ゾーンが組み込まれた前日のステージではドラマが相次いだが、この日はそれを繰り返すまいという感覚が働いたのか、4人の選手が序盤に敢行した逃げは、レースに火をつけるには至らなかった。

 展開が熱を帯びたのは、逃げ集団が吸収された後の最終10キロメートルに差しかかるあたりからで、スピードアップと横風が集団を分断した。

 FDJ・ビッグマット(FDJ- BigMatt)のフランス王者アルノー・デマール(Arnaud Demare)、そしてフランス勢では総合優勝に最も近いとみられるティボー・ピノ(Thibaut Pinot、フランス)は、ここで脱落した。

 さらに、ここまでのスプリント勝負で圧倒的な強さを見せてきたキッテルは、前日の落車の影響があったように見え、一方でそのチームメートたちは、どういうわけか先頭集団から姿を消していた。残り1キロを切る前に、キッテルは後退していた。

 キッテル不在となれば、スプリント勝負でグライペルに勝る者はいない。ここまでのスプリントでは元気のなかったグライペルだが、この日は力強い差し脚で自身6度目のツールのステージ優勝を手にした。(c)AFP