【7月6日 AFP】2014ツール・ド・フランス(2014 Tour de France)は5日開幕し、第1ステージ(リーズ からハロゲート、190キロメートル)が行われ、ジャイアント・シマノ(Giant-Shimano)のマルセル・キッテル(Marcel Kittel、ドイツ)がステージを制し、総合首位(マイヨ・ジョーヌ)を獲得した。

 その一方で、オメガファルマ・クイックステップ(Omega Pharma- Quick Step)のマーク・カヴェンディッシュ(Mark Cavendish、英国)は、最後のスプリント勝負で激しいクラッシュに巻き込まれ、鎖骨を脱臼した。

 混乱が起きた最終スプリントで、カヴェンディッシュはステージ制覇に向け絶好の位置につけていたかのようにみえたが、オリカ・グリーンエッジ・サイクリングチーム(Orica GreenEDGE Cycling Team)のオーストラリア王者サイモン・ゲランス(Simon Gerrans)と接触してともに落車した。

 母親の故郷ハロゲート(Harrogate)で優勝を目指していた29歳のカヴェンディッシュは、落車の際に肩を激しく打った。顔をゆがめ、鎖骨を押さえて倒れていたカヴェンディッシュは、慎重に立ち上がると、右腕を脚の付け根で支えながら片手走行でフィニッシュラインを通過した。

 ポイント賞(マイヨ・ヴェール)を3度獲得しているキャノンデール・プロ(Cannondale Pro)のペーター・サガン(Peter Sagan、スロバキア)が2位に入り、3位にはガーミン・シャープ(Garmin Sharp)のラムナス・ナヴァルダスカス(Ramunas Navardauskas、リトアニア)が入った。

 世界最大の自転車ロードレスの祭典であるツールは、青空がのぞく土曜日の正午、英王室の面々が進行する式典を経て始まった。

 今年の大会はリーズ(Leeds)郊外のヘアウッド・ハウス(Harewood House)がスタート地点となり、開会の式典はウィリアム王子(Prince William)とキャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)夫妻の主導で行われた。

 ヘンリー王子(Prince Harry)も姿を見せた式典では、英空軍(Royal Air ForceRAF)のアクロバット飛行チーム「レッドアローズ(Red Arrows)」が上空を舞い、楽隊が英国とフランスの国歌を演奏した後、キャサリン妃がテープをカットして大会の開幕を知らせた。(c)AFP/Barnaby CHESTERMAN