【6月27日 AFP】オーストラリア当局は27日、ノートパソコンとスマートフォン(多機能携帯電話)を同時に使っていた女性が感電死した疑いがあるとして、認可製品でない安価なUSB充電器を使用しないよう警告を発した。

 死亡したのは豪市民権を取得して間もないフィリピン出身の女性(28)で、4月にシドニー(Sydney)北部ゴスフォード(Gosford)の自宅でノートパソコンを膝に乗せ、ヘッドホンをかけた状態で死亡しているのが発見された。女性は胸部と両耳をやけどしていた。

 現在も警察が女性の死亡状況について捜査中だが、捜査に協力しているニューサウスウェールズ(New South Wales)州公正取引省はこのほど、低品質の携帯電話用充電器が原因の可能性を示唆した。

 女性のヘッドホンはノートパソコンに接続されていたが、パソコンの電源コードはコンセントに差し込まれ、充電中の状態だった。

 公正取引省のリネル・コリンズ(Lynelle Collins)氏はAFPに対し、女性のスマートフォンもまたUSBタイプの充電器につながれており、この充電器に問題があったとの見方を示した。何らかの原因で電流が充電器から女性の体内に通電してしまったのではないかという。

 死亡時に女性がスマートフォンを耳にあてていたか、それとも手に持っていたかは不明だが、充電しながらの携帯電話使用は避けるとともに、未認可の充電器は決して使用しないようコリンズ氏は呼び掛けている。

 電気製品の充電器が原因とみられる死亡例はオーストラリアでは初めてだが、中国では2013年に充電中のスマートフォンで通話していた女性が感電死する事故が報告されている。(c)AFP