【6月16日 AFP】イラクの北部広域を掌握したイスラム武装勢力が首都バグダッド(Baghdad)に向けて進撃を続けるなか、米政府は15日、同市の米大使館から一部職員を退避させると発表した。

 米国務省のジェン・サキ(Jen Psaki)報道官は、バグダッドの大使館職員をより安全な南部バスラ(Basra)と北部クルド人自治区のアルビル(Arbil)の米領事館に「一時的に再配置する」と発表。ただ、退避させる職員の人数は明らかにしなかった。

 さらに一部の職員は、隣国ヨルダンの首都アンマン(Amman)の米大使館で、イラク関連業務を行う。

 一方、在イラク米大使館では、「進行中の不安定な現状」に対応するために警備担当者を増員し、職員の一部退避後も引き続き開館する予定だという。

 バグダッド市内の厳重な警備態勢が敷かれたグリーンゾーン(Green Zone)にある同大使館は、世界各国の米大使館の中でも最大規模。(c)AFP/Mohamad Ali Harissi