【6月10日 AFP】存命する世界最高齢の男性だった、米在住でポーランド出身のアレクサンダー・イミック(Alexander Imich)さんが8日、ニューヨーク(New York)の自宅で老衰のため死去した。111歳だった。ギネス世界記録(Guinness World Records)が9日発表した。これにより、現在の長寿世界一男性は日本人となる可能性が報じられている。

 ギネス世界記録が声明で発表したところによると、1986年からマンハッタン(Manhattan)の高齢者施設に暮らし、今年2月4日に111歳になったイミックさんは、8日早くに亡くなったという。

 かつては化学や超心理学の専門家だったというイミックさんは今年4月、カリフォルニア(California)州トーランス(Torrance)の老人学研究グループ「Gerontology Research Group」からも、世界最高齢男性と認定されていた。

 ギネスはイミッチさんの波瀾(はらん)万丈の生涯について、ボリシェビキ革命(Bolshevik Revolution)に身を投じた後、第2次世界大戦中にはナチス・ドイツ(Nazi)によるユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)を生き抜き、1951年に当時のソ連から妻と共に米国に移住したと紹介している。

 ギネスはイミッチさんの死去に伴い、新たな長寿世界一男性を特定する作業をすでに開始しているという。一部報道によると、同じく1903年生まれの111歳で、イミッチさんより誕生日が1日遅い日本の百井盛(Sakari Momoi)さんが現在のトップになるとみられるという。(c)AFP