【6月11日 AFP】おそらく、世界が目撃してきたなかで最も偉大なサッカー選手はペレ(Pele)だろう。

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 どれほど強力な襲撃にも対応できる敏しょう性、ボールを華麗に操るフットワーク、高いクロスにも対応できる優れた跳躍力。見えていないはずのチームメートにピンポイントでパスを出すこともできる洞察力も兼ね備え、どんな得点チャンスでもゴールにつなげられる天才だ。

 現役時代に通算1200得点以上を記録しているペレは、16歳のときにアルゼンチン戦でブラジル代表デビューを果たし、その後は通算92試合で合計77得点を挙げている。

 1958年のW杯スウェーデン大会では、深刻な膝のけがにより出場が危ぶまれていたが、ブラジルの大会3試合目となった旧ソビエト連邦との試合に出場すると、素晴らしい活躍をみせた。

 ウェールズ戦で1得点、フランス戦で3得点、決勝戦のスウェーデン戦で2得点を記録したペレは、自身初のW杯優勝を果たし、1962年大会では、負傷のため決勝戦に出場することはできなかったが、ブラジルは2度目のトロフィーを手に入れている。

 そして1970年のメキシコ大会、ペレを擁するブラジルは、大会開幕から最後まで素晴らしいパフォーマンスを披露し、通算3度目のW杯制覇を果たした。(c)AFP