【6月11日 AFP】1938年に開催されたサッカーW杯フランス大会の豆知識を紹介する。

――イタリアのファシスト政権で独裁者だったベニト・ムソリーニ(Benito Mussolini)は、決勝戦の前にイタリア代表のビットリオ・ポッツォ(Vittorio Pozzo)監督に電報を打った。

「勝利か死か」

 幸運なことにイタリアは優勝を飾り、ポッツォ監督は史上初めてW杯連覇を成し遂げた指揮官となった。

 そして、イタリアのジュゼッペ・メアッツァ(Giuseppe Meazza)とジョバンニ・フェラーリ(Giovanni Ferrari)は、大会連覇を経験した史上初の選手となっている。

――「ヴンダーチーム(Wunderteam)」と呼ばれたオーストリア代表は、アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)によってオーストリアがドイツに併合されたため、出場資格を失った。

 しかし、それもドイツ代表に良い影響を与えず、スイスと対戦したチームは再試合の末に2-4で敗れ、初戦敗退に終わった。

――ボルドー(Bordeaux)で開催されたブラジルとチェコスロバキアの準々決勝は、ブラジルから2人、チェコスロバキアから1人の退場者を出す大荒れの試合となった。

――フランス大会終了に第2次世界大戦が開戦したため、次回大会が開催されたのはそれから12年後のことだった。

 優勝トロフィーのジュール・リメ杯(Jules Rimet Trophy)は、イタリアサッカー連盟(Italian Football FederationFIGC)の関係者がベッドの下に隠したため、戦火を生き残った。(c)AFP