【6月5日 AFP】2016年の次期米大統領選への出馬がうわさされるヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官(66)が、1990年代に起きた米ホワイトハウス(White House)実習生のモニカ・ルインスキー(Monica Lewinsky)さんと当時大統領で夫のビル・クリントン(Bill Clinton)氏との不倫関係について、「乗り越えた」とインタビューで語った。

 ヒラリー氏のインタビューは、6日に発売される米誌「ピープル(People Magazine)」に掲載される。

 4日公表された抜粋によると、ヒラリー氏は、不倫スキャンダルについて「何が実際に起き、何が起きていないかをコメントするつもりはない。未来に目を向けるべきだ」と語り、「私は乗り越えた」と付け加えた。

 現在40歳のルインスキーさん側も先月発売された米娯楽誌「ヴァニティ・フェア(Vanity Fair)」で、人生を支配し続けてきた同スキャンダルを過去のものにする準備が出来ていると語っていた。

 スキャンダルが発覚したのは1998年秋。スキャンダルを受けてクリントン政権は崩壊の危機に直面し、後にクリントン大統領は弾劾裁判にかけられた。

 ヒラリー氏はインタビューの中で、スキャンダルを過去の出来事と位置づけ「私は今を生きたい」と語った。翌週にはヒラリー氏の新たな回顧録「Hard Choices(困難な選択)」が出版される。

 2008年の米大統領選で民主党候補の座をバラク・オバマ(Barack Obama)現大統領と争ったヒラリー氏は、2回目の大統領選出馬を目指しているとされており、10日の新著発売に続く著書のプロモーションツアーは、出馬への足固めの一環とみられている。だが今回のインタビューでは出馬の可能性について、これまでと同様に明言を避けた。(c)AFP