【6月3日 AFP】映画『ウォール街(Wall Street)』や『JFK』で知られる映画監督、オリバー・ストーン(Oliver Stone)氏が、ロシアに亡命した米国家安全保障局(National Security AgencyNSA)の元職員、エドワード・スノーデン(Edward Snowden)容疑者をモデルにした映画を製作予定であることが2日、明らかになった。

 映画の原作は、英国人ジャーナリスト、ルーク・ハーディング(Luke Harding)氏の著書「スノーデンファイル、地球上で最も追われている男の真実(The Snowden Files: The Inside Story Of The World's Most Wanted Man)」。

 英紙ガーディアン(Guardian)の記者であるハーディング氏は、マイクロブログのツイッター(Twitter)で、ストーン監督が同著書の映画化の権利を購入したとコメント。ストーン監督が長年の製作パートナーであるモリッツ・ボーマン(Moritz Borman)氏と共に同映画の脚本と監督を手掛けることを明らかにした。

 ストーン監督は、スノーデン容疑者をめぐる映画の製作について「これは、この時代のもっとも大きな出来事のひとつ。大変な挑戦だ」とコメントしている。

 ガーディアン紙によると、ストーン監督はすでに台本を書き始めており、ボーマン氏も今年中に撮影を開始できるよう「急ピッチで作業を進めている」という。

 ハーディング氏をはじめとするガーディアン紙の複数の記者は、製作とシナリオでの相談役を務めることになっている。

 スノーデン容疑者は、NSAによる監視活動を暴露して米当局に訴追され、現在はロシアに滞在中だ。同容疑者の米国旅券(パスポート)は無効となっている。

 映画製作大手ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント(Sony Pictures Entertainment)も先月、スノーデン容疑者に関する報道でピュリツァー賞(Pulitzer Prize)を受賞したガーディアン紙のグレン・グリーンウォルド(Glenn Greenwald)記者の著書「No Place to Hide」の著作権を獲得したと発表している。

 同著については、映画「007」シリーズのプロデューサー、マイケル・ウィルソン(Michael Wilson)氏とバーバラ・ブロッコリ(Barbara Broccoli)氏によって映画化される予定。(c)AFP