【6月3日 AFP】国際サッカー連盟(Federation Internationale de Football AssociationFIFA)のジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長は2日、2022年のW杯開催地にカタールが選ばれた際、買収行為があったとされる疑惑について、報道陣の質問に答えることを拒否した。

 W杯ブラジル大会(2014 World Cup)開幕を10日後に控え、ブラジルのジルマ・ルセフ(Dilma Rousseff)大統領と面会したブラッター会長は、2022年大会の開催地を選ぶ入札過程で便宜を図ったのかという質問に応じなかった。

 ブラッター会長は、「私は今、W杯ブラジル大会について話しています。ブラジルでは素晴らしい大会が開催されるはずです。その興奮を楽しみましょう」と述べた。

 これに先立ち、FIFAのジェローム・バルク(Jerome Valcke)事務局長も、開催地として問題を抱えているカタールが、さらなる論議を呼んでいることについてコメントを避けた。

 バルク事務長は、リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)に開設された国際放送センターで、「回答も、質問もなしだ」と語った。

 英日曜紙「サンデー・タイムズ(Sunday Times)」は、元FIFA理事でカタール出身のモハメド・ビン・ハマム(Mohamed Bin Hammam)氏が、2010年の投票でW杯開催地が決まる前に、世界中のサッカー関係者に500万ドル(約5億1200万円)以上を支払ったと報じているが、カタール側は疑惑を否定している。

 FIFAは同日、カタールと同じく買収疑惑の渦中にある2018年のW杯ロシア大会(2018 World Cup)について、9日までに長期間にわたる調査を終わらせると明かした。

 夏季は高温となるカタールが開催地として選ばれた時には、多くの人々が衝撃を受けた。

 ブラッター会長は先月、カタールで夏季にW杯を開催するのは「間違い」だったとコメントし、2022年大会の冬季開催を促していた。(c)AFP