【6月2日 AFP】ナイジェリア北東部アダマワ(Adamawa)州の町ムビ(Mubi)で1日、サッカーの試合に集まった人々を狙った爆弾攻撃があり、少なくとも40人が死亡した。警察官と看護師が明らかにした。同町は以前からイスラム過激派「ボコ・ハラム(Boko Haram)」の攻撃を受けている。

 匿名を条件に取材に応じた地元警察官は「今日(1日)の夜、サッカー場で爆弾が爆発し、これまでに40人以上が死亡した」と語った。

 ムビ総合病院の看護師も警察官の証言を確認した。ただ、事件についてメディア関係者に語ることを許可されていないとして、同看護師も匿名を希望した。

 同警察官によると、爆発は午後6時半(日本時間2日午前2時半)ごろに発生。地元クラブの試合を観戦した後、サッカー場を去ろうとしていたファンらが標的となった。

 死傷者の中に選手が含まれているかは今のところ不明。警察官と看護師は、犠牲者の大半は観客とみられると話している。

 政府軍は現在、ボコ・ハラムが5年前から続ける反乱行為を阻止しようと奮闘しており、アダマワ州を含む北東部3州は1年以上にわたり非常事態下にある。

 同州は他の北東地域と比べてボコ・ハラムによる攻撃が遥かに少ないが、ムビでは2012年10月、学生寮への襲撃により数十人が殺害される事件が起きている。

 ボコ・ハラムは、スポーツ施設や世俗主義のカリキュラムを教える学校は西洋文化の産物だとして、これらを標的にした攻撃を繰り返している。

 今回の事件もボコ・ハラムの関与が疑われているが、ナイジェリア東部では過去にボコ・ハラムとは無関係とみられる宗教間対立によるサッカー場への攻撃も起きている。(c)AFP