【5月31日 AFP】W杯ブラジル大会(2014 World Cup)に出場するオランダ代表の最終登録メンバー入りが予想されているウェズレイ・スナイデル(Wesley Sneijder)は、自身を救ってくれたキックボクシングのヘビー級王者、グーカン・サキ(Gokhan Saki)に感謝しなければならないかもしれない。

 スナイデルはわずか1年ほど前、オランダ代表のルイス・ファン・ハール(Louis van Gaal)監督によって代表チームから外されており、むらがありながらも優れた才能を持つスナイデルがブラジル行きの飛行機に乗ることになるのか、数週間前から意見が飛び交っている。

 しかし、2010年のW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)でオランダの決勝進出に貢献した29歳のスナイデルは、臨戦態勢を整えたことでファン・ハール監督のお気に入りに戻ったようだ。

 現在、トルコ1部リーグのガラタサライ(Galatasaray)でプレーするスナイデルは、W杯に出られるコンディションを取り戻そうとサキを訪ねたとき、ひどく落ち込んでいて健康状態も悪かったという。

 トルコ系オランダ人で103キロの巨漢であるサキは、キックボクシングの試合の合間を縫って、スナイデルに軍隊並みのトレーニングを課した。

 スナイデルは、今年イスタンブール(Istanbul)で行われたサキの試合を最前列で観戦しており、そこでは優秀な塾生であるスナイデルも小さく見えてしまう。

 オランダ・エールディビジのアヤックス(Ajax)や、スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)、イタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)で主力として活躍したスナイデルは、「彼のおかげで、適正体重に戻すことができた。まるで22歳の頃のようだ」とサキに対して感謝を述べている。

「フットワークの軽さと機敏さでいえば、昔のレベルに戻っている」