【5月31日 AFP】中央アフリカの首都バンギ(Bangui)で30日、アフリカ連合(AU)主導の平和維持部隊とデモ隊の衝突で、3人が死亡した。バンギでは2日前には教会が襲撃され17人が死亡し、27人が拉致される事件が起きたばかり。

 犠牲者は、平和維持部隊に参加するブルンジ軍が反政府デモに集まった数千人規模の群集に向かって発砲したために死亡したとされる。デモ隊は、28日の教会襲撃を阻止できなかった国際治安部隊を非難し、暫定政府の退陣を要求するために市中に集まっていた。

「中央アフリカ支援国際ミッション(MISCA)」のBengone Otsaga警察部隊長によると、MISCAの一部を構成するブルンジ人の部隊が、同部隊の基地に侵入しようとしていた「武装したデモ隊」に向かって発砲したと説明しているという。

 赤十字によると、バンギ中心部近くで起きたこの衝突で2人が撃たれて死亡、他に数人が重傷を負った。3人目の犠牲者は国際医療支援団体「国境なき医師団(Doctors Without BordersMSF)」が運営する病院に運びこまれた。

 国連によると、28日に発生したファティマの聖母礼拝堂(Notre Dame de Fatima)への襲撃の犠牲者は、17人だった。礼拝堂には約9000人が避難していた。

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のFatoumata Lejeune-Kaba報道官は、襲撃により「少なくとも避難民17人が死亡し、市民27人が拉致された」と述べた。これまでに犯行声明は出ていない。(c)AFP/Stephane JOURDAIN