【5月30日 AFP】サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)のお土産に、オウムやイグアナは絶対に買わないで――。北東部リオグランデドノルテ(Rio Grande do Norte)州当局が28日、W杯観戦客向けにこんなガイドラインを発表した。

 同州では、州都ナタル(Natal)が試合会場の1つとなっており、日本、米国、メキシコなどの試合が予定されている。W杯期間中は数千人の観光客が訪れると見込まれている。

 こうした中、ブラジル環境・再生可能天然資源院(IBAMA)のリオグランデドノルテ州支部は、トラブルや逮捕者を出す事態が起きるのを未然に防ぐため「観光客が知っておくべき10項目」をまとめた。

■羽根アクセサリーや写真撮影にも要注意

 購入禁止対象の野生動物のリストには、イグアナやオウムのほか、その他の鳥類、サル、ヘビ、チョウ、クモ、サソリなどが掲載されている。羽根や歯、皮など野生動物の一部を使ったアクセサリーや工芸品も購入してはならない。チョウの羽も購入禁止の対象だ。

 野生動物を買った人物には、動物の生死を問わず最大5000レアル(約23万円)の罰金刑か、最長1年の禁錮刑が科せられる。

 IBAMAはまた、野生動物と一緒に写真を撮影する観光客向けサービスについても警告している。たとえその動物が飼いならされているように見えても、これは不法行為にあたるという。

 狩猟に参加することや、狩猟の獲物となった動物を食べることも違法だ。

 さらにIBAMAは、ビーチを散策したい観光客にも注意を喚起。手つかずの自然が残る海辺では砂浜専用のデューンバギーで移動し、有資格のガイドを雇ってカメや鳥の巣を踏まないよう気を付けるよう求めている。サンゴ礁でスキューバダイビングやシュノーケリングを計画中の人たちには、サンゴを持ち去ることも禁止されていると忠告している。

 ガイドラインは最後に、同州の海岸の景観にほれ込んで住みたくなった場合は、土地や家を買う前に州環境当局に相談するようアドバイスしている。(c)AFP