【5月27日 AFP】世界最高峰エベレスト(Everest)に、危険が多く難しいといわれる中国チベット側からインドの13歳の女子生徒が挑戦し25日、女性最年少の登頂を果たした。遠征隊関係者が26日に発表した。

 女性最年少でエベレストを制覇したのはインド人の少女、マラバト・プルナ(Malavath Poorna)さん(13)。遠征隊の技術コーディネーターを務めたモハメド・アンサリ(Mohammed Ansari)さんによると、プルナさんと友人のS・アナンド・クマール(S. Anand Kumar)さん(16)は10人のネパール人登山ガイドとともに遠征し、エベレストの頂上にインド国旗を立てた。

 プルナさんとクマールさんは、インドのカースト(身分制度)で「不可触民」と呼ばれていた最下層ダリット(Dalit)の出身。農場労働者として働くプルナさんの父親の年収はわずか3万5000ルピー(約6万円)だが、インド政府が運営する同国南部の社会福祉団体の後援を受けて今回の登山が実現した。

 中国国営新華社(Xinhua)通信は、外国人3人が「前週末、世界最高峰への登頂に成功した」と語ったチベット登山組合の張民興(Zhang Mingxing)事務総長の言葉を引用した。しかしプルナさんと友人が3人に含まれているのかどうかについては触れていない。

 エベレストではわずか1か月ほど前に、過去最悪の16人の死者を出す雪崩が起き、ネパール側からは事実上、閉山状態となっている。(c)AFP