【5月27日 AFP】国連(UN)の世界気象機関(World Meteorological OrganizationWMO)は26日、世界の大気中の二酸化炭素(CO2)濃度が史上最高記録を更新したと発表した。人類の活動で生まれ、気候変動の原因となる温室効果ガスの削減が喫緊の課題であることを示すデータだと訴えている。

 WMOによると、北半球での今年4月の平均CO2濃度は史上初めて400ppmを超えた。北半球は南半球よりもCO2濃度が高い。

 北半球のCO2濃度が一時的に400ppmを超えることはこれまでにもあったが、月平均の濃度がこの値を超えたのは初めて。このままいけば、世界の年間平均CO2濃度も2015年か16年には400ppmを超える見込みだという。

 WMOは400ppmという区切りについて、象徴的であるとともに科学的重要性を持つものと指摘した上で、化石燃料の燃焼が温室効果ガスの増加が続いている原因だというさまざまな証拠を補強するものだと述べている。

 大気中のCO2濃度はここ10年間、年に平均2ppmの割合で上昇を続けている。(c)AFP