【5月27日 AFP】西アフリカ・シエラレオネ政府は26日、エボラ出血熱による死者が同国で初めて確認されたと発表した。感染拡大を防ぐため一部地域では立ち入り制限措置が実施されているという。

 ミアタ・カーボ(Miatta Kargbo)保健相は国民に「厳重な注意」を呼び掛けるとともに、西アフリカでのエボラ出血熱流行の中心となっている隣国ギニアでの葬儀参列の禁止を改めて強調した。

 カーボ保健相によると、エボラ出血熱の初の感染例が出た東部のカイラハン(Kailahun)と、ケネマ(Kenema)の2地域が「ハイリスク」地域に指定され、立ち入りが制限されている。

 医療関係者によると同国初の死者は女性の伝統治療師で、葬儀に出席するためギニアを訪れていた。

 エボラ出血熱は治療法が確立されておらず、致死性が高い。ギニア政府が3週間前に発表した統計によると、同国では1月に発生が確認されて以降、81人が死亡。さらに感染は隣国のリベリアにも広がっている。

 シエラレオネ保健省職員によれば、ギニア南部との国境近くの医療施設では激しい下痢と嘔吐(おうと)の症状で11人が入院。4人が死亡し、うち1人にエボラ出血熱感染が確認された。生存患者のうち5人は快方に向かっているという。(c)AFP