【5月26日 MODE PRESS】東京・銀座にある「SHISEIDO THE GINZA」で7月15日まで、フランスから直輸入した「ギャラリー ベル・ド・ジュール」の香水瓶が販売されている。これを記念して25日、同ギャラリーのオーナー、ヤン・シャルブール(Yann Schalburg)氏を招いた特別イベント「香りのアフタヌーンティー」が開催された。

■香水瓶の歴史

 ヤン氏自ら香水瓶の歴史や文化について解説した。現在のようにボトルデザインが発達していなかった時代、香水瓶は上流階級の夫人や各国の王家たちが、「バカラ(Baccarat)」などのクリスタルメーカーや、エミール・ガレ(Emile Galle)、ルネ・ラリック(Rene Lalique)といった当時を代表するデザイナーたちに依頼して作らせていた。瓶だけでなく、ソープディッシュや歯ブラシ入れなど身支度に必要なもの一式を統一したデザインで揃えていた。中には、日本の顧客向けに「バカラ」が制作したものや、ルネ・ラリックが日本にインスパイアされて制作したものもある。また、第一次大戦後、明るい色のボトルが増えるなど、時代のムードを反映しているものも多い。

■貴重なコレクションの数々を販売

 SHISEIDO THE GINZAでは、ヤン氏が所有するコレクションの中から厳選された約50点の品々を販売。「バカラ」が手がけたボトルやクリーム入れのほか、繊細なハンドペインティングが美しい1900年代~20年代のアール・ヌーヴォー時代、ジオメトリックなデザインが特徴の1920年~25年のアール・デコ時代に制作されたアンティークの品々が並ぶ。また、ヤン氏自らデザインした香水瓶も販売されている。アンティークのアイテムはミニギャラリーのように展示されており、見ているだけでも楽しい(※この特別ディスプレーは6月17日まで)。

 最後に、ヤン・シャルブール氏は、「フランスでは資生堂は、"リュクス"の代名詞として知られています。今回このようなイベントを開催でき、たくさんの素晴らしい人と会うことができてすごく嬉しいです。フランスに来た際はぜひ、私のギャラリーにも立ち寄ってみてください」と語った。(c)MODE PRESS