【5月26日 AFP】欧州連合(EU)加盟28か国で25日までに実施された欧州議会(European Parliament)選挙で、英国では反EUを掲げる英国独立党(UKIP)が歴史的勝利を収める見込みとなった。

 国内12の選挙区のうち10で開票結果が発表された時点で、UKIPの得票率は27%余りとなっている。同党のナイジェル・ファラージ(Nigel Farage)党首はこれを「過去100年の英政治において最もまれにみる結果」と歓迎している。

 UKIPは、得票率で2位の主要野党・労働党に2ポイントの差を付けており、すでに2009年の前回選挙で得たよりも10議席多い23議席を獲得。デービッド・キャメロン(David Cameron)首相率いる与党・保守党は得票率で24%弱と3位につけているが、獲得議席数では労働党と同じ18となっている。

 UKIPの勝利が確定すれば、ここ1世紀余りに英国全土で行われた選挙としては初めて、2大政党である保守党と労働党のいずれもが勝利を逃す事態となる。

 今回の選挙での最大の敗者は連立政権の一翼を担う親EU派の自由民主党で、獲得議席数はわずか1議席にとどまっている。(c)AFP/James PHEBY