【5月26日 AFP】25日に投開票が行われたウクライナ大統領選で、「チョコレート王」の通称を持つ親欧米派の実業家ペトロ・ポロシェンコ(Petro Poroshenko)氏(48)が勝利宣言し、同国東部で広まる親ロシア派による反乱を終わらせることを誓った。

 出口調査によるとポロシェンコ氏の56%近い票を獲得。この結果が確定すれば、6月15日の決選投票は不要となり、旧ソ連が崩壊してから23年のウクライナ史上、最大の痛みを経験している同国の政局不安の延長は回避される。

 首都キエフ(Kiev)で記者会見した同氏は「私が最初に断行するのは、戦争と混乱を終わらせ、統一し自由なウクライナに平和をもたらすことだ」「大統領選は、ウクライナ国民が欧州統合の道を選んだことを示した」と語った。

 出口調査の結果では、ポロシェンコ氏は最大の対立候補だった2004年の民主化運動「オレンジ革命(Orange Revolution)」の指導者、ユリヤ・ティモシェンコ(Yulia Tymoshenko)元首相を30ポイント以上引き離した。

 キエフと西部では投票に多数が参加したが、全有権者数の15%を構成するドネツク(Donetsk)とルガンスク(Lugansk)の東部2州では、武装反政府勢力により多くの地域で投票が妨害されたため、ポロシェンコ氏が同国全土に権限を行使できるかという懸念を生んでいる。(c)AFP/Dmitry ZAKS and Olga NEDBAEVA